Web施策が進まない会社の共通点とは?Web担当リソース不足を埋める方法

「Web担当を置いているのに、サイトがなかなか良くならない」。そう感じている経営者の方は少なくありません。

私はこれまで、事業会社のWeb担当として社内から、そして現在はコンサルタントとして社外から、多くの会社のWeb施策に関わってきました。両方の立場を経験してわかったのは、施策が進まない会社には共通点があり、その原因は担当者の能力ではなく環境にあるということです。

この記事では、Web施策が進まない会社に共通する3つの環境と、その解決策をお伝えします。

Web施策が進まない会社の3つの共通点

共通点1:Web担当が急ぎの制作や修正に追われている

1つ目は、Web担当が目の前の作業で手一杯になっていることです。

支援先でよく見るのが、新商品のページ制作や、それに伴う既存ページの修正に追われているケースです。こうした作業には締め切りがあるので、どうしても優先されます。

その結果、本来インパクトが大きいはずのSEOやサイト改善の施策が、数ヶ月単位で後ろ倒しになっていきます。

担当者が怠けているわけではありません。急ぎの仕事が常にあるので、急がないけれど大事な仕事に手が回らないのです。

共通点2:施策の根拠を示せず、社内で優先されない

2つ目は、Web施策が社内の優先順位争いで負けてしまうことです。

私が事業会社でWeb担当をしていたとき、開発や制作の部署に施策をお願いするたびに聞かれたことがあります。「この施策をやると、どれだけ順位が上がって、どれだけ流入が増えるの?」という質問です。

ほかの案件との優先度を比べるためなので、聞かれるのは当然です。ただ、正直に言えば、やってみないとわかりません。

SEOコンサルタントになった今でも、やってみないとわからないといえばそうですが、違いが出るのは、根拠の厚みです。

自社のサイトしか見ていない担当者は、比べられる材料を持っていません。そのため、出す目標もどこか自信なさげになり、施策が後回しにされてしまいます。

同じ「やってみないとわからない」施策でも、複数の会社を見ている外部の人間が「ほかの会社ではこのくらいの変化がありました」と見込みを示したほうが、施策は確実に通りやすくなります。加えて、社内の担当者は立場がそれほど高くない場合も多く、思い切った提案をしにくいという事情もあります。

共通点3:外部の提案を形にする手が社内にない

3つ目は、外部のコンサルを入れていても、提案が実装されないことです。

私が見てきた会社は、この点ではっきり二極化しています。

実装が早い会社は、とにかく早いです。提案した翌月には形になっています。一方で遅い会社では、提案された施策が実装されないまま、数ヶ月から数年単位で積み上がっていきます。

遅い会社では、提案を受け取っても、それを形にする手が社内にありません。コンサルは「やること」を示してくれますが、ページを作る、修正する、公開するという作業は社内に残ります。そしてその作業は、共通点1で触れた急ぎの仕事の後ろに並ぶことになります。

実装する手がないまま提案だけが増えても、担当者のやることリストが長くなるだけなのです。

3つの共通点の根っこにあるのは「Web担当のリソース不足」です

3つの共通点を並べてみると、根っこにあるのは同じ問題です。Web担当のリソース不足です。

ここでいうリソース不足とは、人手が足りないことだけを指すのではありません。時間、専門知識、そして社内で施策を通すための根拠が足りない状態のことです。

SEO、コンテンツ制作、広告、アクセス解析、サイト改善、そして最近はAI検索への対策まで..,Web担当に求められる範囲は年々広がっています。一方で、多くの会社ではWeb担当は少数か、ほかの業務との兼務する部署になります。これだけの領域を1人もしくは少数で追いかけるのは、正直なところ無理があります。

急ぎの仕事に追われるのは時間が足りないから。施策の根拠を示せないのは、他社と比べられる情報が足りないから。提案が実装されないのは、手を動かす人が足りないから。どれも担当者の能力ではなく、置かれた環境の問題なのです。

共通点を解消する「社外にいる社内Web担当」という選択肢

このリソース不足のうち、社内だけでは埋めにくいのが「他社と比べられる情報」と「実装する手」の2つです。そこで私が提案しているのが、「社外にいる社内Web担当」という関わり方です。社外の立場で複数の会社を見ながら、社内のWeb担当のように、実装まで自分で手を動かします。

複数社を見ているから、確度の高い施策から進められる

実装が早い会社では、成果も早く出ます。そこで効果のあった施策は、ほかの支援先にも自信を持って提案できます。

社内のWeb担当が手探りで試すのとは違い、すでに手応えのある施策から順番に進められるのが、社外にいる強みです。社内の力関係に縛られないので、思い切った提案もしやすくなります。

AIで「平均点」を早く作り、公開して次につなげる

もう一つ、最近大きく変わったのが制作のスピードです。生成AIの進化で、ページやコンテンツの下書きを短時間で作れるようになりました。

デザインに特別なこだわりがなければ、まずは平均点のものを早く作って公開するほうが、結果的に前に進みます。公開すれば検索エンジンやユーザーの反応が返ってきて、それを次の施策に活かせるからです。完璧を目指して公開が数ヶ月遅れるより、早く出して改善を重ねるほうが、成果に近づくことは多いと感じています。

まとめ:担当者を責める前に、環境の差を埋める

Web施策が進まない会社には、3つの共通点があります。

Web担当が急ぎの制作や修正に追われていること。
施策の根拠を示せず、社内で優先されないこと。
そして、外部の提案を形にする手が社内にないことです。

その根っこには、Web担当のリソース不足があります。

社内の担当者が悪いわけではありません。ただ、置かれた環境によって、どうしても情報に差が出てしまいます。その差を埋めるために、社外の力を借りるのも一つの方法です。

社内に担当者を置くか、業務委託を活用するかで迷っている方は、「WEB担当者【社内 vs 業務委託】成功への近道はどっち?」の記事もあわせてご覧ください。

当社では、「社外にいる社内Web担当」として、施策の提案から実装までを一貫して支援しています。

「提案はあるのに進まない」「Web担当が手一杯になっている」と感じたら、まずは今止まっている施策の棚卸しから、一緒に始めてみませんか。